宮地伸芳です。
本日も宜しくお願い致します。
「eコミュニティしまだ」よりご覧いただいている皆様も
宜しくお願い致します。
陽が暮れるのが少しずつではございますが延びてきましたね!! 気温はまだ例年並みで寒い日が続いておりますが、天候がいい昼間は是非ともお布団干しをして夜は温かくしてお休みくださいね。
さて、今回はタイトルが大げさのように思えますが、現実にこのようなご注文をいただきましたので、完成まで何回かに分けてご報告をしていきます。今日はその第一回目でございます。
始まりは、昨日の午後にお電話でご注文をいただき、お客様宅へお邪魔させていただいた事です。ご自宅の2階に案内され奥の部屋まで行きましたら、そこには古い木綿掛ふとんが2枚ございました。当初、お電話では、
「掛ふとんの綿を打ち直して作り直してもらいたい」
でしたので、そのようなご注文でしたら珍しい訳でもございません。しかし、そのお客様より次に出たお言葉に私も目付きが変わりました!!
「このお布団は昭和39年に作ってもらったのですが、出来る限りこのお布団の側生地を使って作り直していただきたい」
「エッ??????」
私の耳には確かに「昭和39年」と聞こえましたが…今年は昭和年数ですと87年です、87-39=48………48年前のお布団!!!!
でも中綿はちゃんとしたお手入れと保管さえしてあれば大丈夫なんですが、側生地も使われるのですか????????
そのお布団がこちらです↓↓↓↓↓
画像では綺麗に見えますが、裏地は汗・湿気染みでかなり汚れており、劣化による生地の強度も全くございません。
お客様にはその場で
「裏地については限界を超しておりますので使い回しはできません」
とハッキリお伝えさせていただきましたが、お客様曰く
「この表地が肝心で絶対に捨てられないのよ。これだけでも使えませんか!?」
どうもこのお布団に対する想い入れは並々ならぬようでした。確かに中綿だけ見ればとても48年前とは思えない程、状態がいいですから。だからこそ、こちらも安易なお返事は出来ませんので、
「取り合えず預からせて分解させて下さい。そこでご判断させていただきます」
そして本日午前中より、このお布団の分解作業が始まりました!!
先ずは衿を外して中綿を取り出します↓↓↓↓↓
そこで気が付いたのは、この側生地は全て手縫いであることが判明。
手縫いの上から仕付けも綺麗にしてありました。
時代から考えるに、ミシンは世の中にありましたが、ここまで高い縫製技術ですと、普段より和裁をしていらっしゃる方で、着物なんか縫っていらっしゃる方が縫ったと想像しました。
次に仕事場へ入り、今度は表地と裏地の縫製箇所を解く作業に。ミシン縫製だと半日掛かるのですが、手縫いですので2枚で1時間程度で無事に解けました↓↓↓↓↓
もし使えなくても、ここまでの分解まではお願いされておりましたので…
その後、社長と表地の確認をして作業内容・ご予算も話し合い夕方にお客様へご連絡させていただきました。
「サイズも現行サイズに合わせなければなりませんので、不格好になってしまう点もございます。別珍の衿も表地の強度不足により付けられません。中綿も軽く仕上げるために繊維の長い綿(メキシコ綿)を足させていただきます。そこまでの条件を出させていただきますが、それでも宜しければ是非とも作らせていただきます!!」
午後には中綿を焼津の工場へ持って行きました。綿を計りましたら8,8kg!!!! 3,0kgを切り落として、メキシコ綿1,0kg足して、合計6,8kgに。これで0,5kg目切れしたとして6,2kgに綿が仕上がる…予定です。
来週中には綿が打ち上がっていると思いますので、この続きは次回にご報告致します。
新年早々、大変かつ面白そうなご注文に、今からワクワクドキドキしております。
本日はこのへんで。。。
明日は定休日となります。ご了承下さいませ。
明後日も頑張るどぉー
がんばろう 日本!!
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