2010年6月27日日曜日
How to 夏ふとん パート2
皆様こんにちは!! 寝装寝具みやちのふとん職人、宮地伸芳です。
本日も宜しくお願い致します。
昨日今日はジメジメした日となっております。しばらくは寝苦しいこともございますが、湿気対策には十分にお気を付け下さい。
この蒸し暑い中、連日仕事場にこもり木綿ふとんを作っておりますが、この時期のふとん職人さんは皆辛いです。おふとんの上に汗は一滴として落とせません。私も汗をかきながらでも頭と首にはタオルを巻いて作っております。これもお客様から「寝具専門店に頼んで良かった」と言っていただくためです。
さて今回も「How to」シリーズの夏ふとんパート2、チョットだけマニアック編をお送りさせていただきます。前回のお洗濯のご質問・疑問よりチョットだけ難しいご質問・疑問に、分かり易くお答えしていきます。
Qダウンケット(羽毛夏掛け)のリフォームは可能ですか?
A残念ながら不可能でございます。
以前、羽毛リフォームの際にご説明したか???ですが、現在の羽毛ふとんの側生地は、かさ高を出すために立体キルト加工と言いまして、各マスの中にマチが付いております。ダウンケットのように少量しか羽毛を入れない場合には不向きな縫製となっております。しかも、ダウンケットは保温力を重視しておりませんので、冬用の羽毛ふとんに比べ、ダウン比率も低い物が多いです。従って新規でご購入された方がお安い場合が殆どです。ちなみに、羽毛リフォームの最小吹き込み重量は0,8kg位で、これは合掛ふとんの重さです。
Q真綿ふとんは打ち直しが可能ですか?
A残念ながらこれも不可能でございます。
真綿は木綿わたに比べて繊維がとても長いのが特徴です。これを綿打機械に通しても繊維が切れずに製綿が出来ません。これが不可能の原因です。綿打に関しては、近日中に詳しくブログでご説明させていただきますので、もうしばらくお待ち下さいませ。
そして、今回、ご質問で一番多かったのがコレでございます↓↓↓
Q真綿ふとんはお洗濯が可能ですか?
A他店から反論がありそうですが、ズバリ…出来ません。
正確にはお洗濯しない方がいいです。最近、CMでも衣類の洗剤でシルク素材のお洗濯にお勧め!!なんてございますが、真綿のお布団は別にお考え下さい。「真綿ふとん」は本来、側生地も中綿も真綿(シルク)をご使用しているのを真綿ふとんと言います。真綿ふとんをご使用になられる場合にカバーリングもシルク素材の物をご使用していただく必要がございます。これは素材の相性の問題です。
昔から私はメーカーとご相談をしておりますが、メーカーは自信を持って「洗って大丈夫です」とお答えします。が、お布団専門を丸洗いするお洗濯業者からは「真綿ふとんは洗っても構いませんが、洗剤との化学反応で逆にシミが出来易く、側生地が痛んだり中綿が固くなってしまいます」との回答がありました。着物と同じで真綿ふとんの汚れは「染み抜き」になります。ただし、真綿(シルク)は動物性繊維で脂肪分が豊富でございます。襟元の汚れが付き難い特徴もございます。水と油が交わらないのと同じでございます。
普段はカバーリングのお洗濯をしていただくのがお勧めでございます。カバーリングのお洗濯ならご自宅でも可能ですが、これも出来ればクリーニング店にお任せした方がお勧めです。
真綿(シルク)商品の取り扱いには、十分に気を使っていただきたいと思います。
忘れてましたが、今日の画像は、当店手作りの肌掛ふとんです。今の時期にはお勧めの一枚です。
全てシングルサイズですが、それでも3サイズご用意しております。仕上げもキルティング加工。
今日はここまで。今回はマニアック過ぎてご説明する側もチョット大変です。
この他にも当店ではお客様からの疑問・お悩みにお答えしていきますので、お気軽にお寄せ下さい。
Eメールアドレスは
wbs58839@mail.wbs.ne.jp
まで、宜しくお願い致します。
さて次回は、皆様を綿工場への社会見学にご案内させていただきます。お楽しみに♪
今日も頑張るどぉー
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿