今朝の島田市は雲が多めですが青空も広がっております。昨夜は少し冷えましたが、そんな時も昼間におふとんを干せば温かくて気持ちよく眠れますよ。
さて今回は二回に渡りGW中に製作した敷ふとんをご紹介させていただきます。
その前に予めお伝えさせていただきますが、日々おふとん干しをお勧めしている立場上、このご注文をいただいたお客様に対して作っていいか、ご注文寸法を考え直していただくかとても悩みました。しかし、お客様と2日間に渡りじっくりお話をさせていただいた結果、お客様よりのご注文に100%受け製作させていただきましたことをご了承下さい。
4月下旬にお越しいただきましたこのお客様は、以前にも当店にてシングルサイズの木綿敷ふとん(軽量タイプ)をお買い求めいただいた70歳代の元衣料品店を営んでいらっしゃった旦那様でした。そして、今回いただいたご注文は「200cm×200cmの敷ふとんを作って欲しい。ベッドの上で使うけど綿を厚めに入れてくれ」
200cm×200cmと言えばシングルサイズの敷ふとん二枚分の大きさです。お客様には、それならばシングルサイズの敷ふとん二枚の方が取り扱いが楽で、おふとんも干しやすく、しかもベッドの上でご使用になられるのであるなら厚くしない方が腰にも良いですよ!! と、お伝えさせていただきました。が、お客様には一切受け入れられず…。私も過去にベッドに厚めの敷ふとんを敷いて使用した時に酷い腰痛になった経験者でもありますし、この寸法で作った場合には綿の入れる量は10kg以上になりおふとん干しは中々難しくなります。悩んだ結果、翌日の夜にお客様宅へお伺いさせていただき再度お話をさせていただきました。
そこには六畳間にリクライニング用ベッドが2台、片側がぴったりとくっ付け合って置いてありました。
敷ふとんはそのマットの上に置くと言う事でした。私もシングルサイズ二枚の方を必死にお勧めしました…が、旦那様の話を聞く内に、この注文には別の意味がある事に気が付き始めました。それはこの旦那様の奥様の介護のための意味が含まれている事でした。奥様が数年前より軽い認知症に掛かり始め、今まで畳の上で寝られていたのを寝起きを楽にしてあげるためにリクライニングベッドを購入してあげたところ、固いベッドマットでは奥様が中々馴染めず余計に眠れなくなり夜な夜な起きてしまい結果に、旦那様の更なる介護負担が掛かってしまっている状態だと言う事でした。
買ってしまった高価なベッドは既に返品も利かず旦那様も悩んでいた挙句、当店へお越しいただき敷ふとんのご注文をしていただいた様です。お気持ちはよくご理解致しましたが…どうしようかな!?と私も悩みに悩んだ時に、過去に言われたある言葉を思い出しました。
「それがどんな状態であっても、どんな注文であっても、しっかり作り上げてこそプロなんだぞ!!」
そうです。私はふとん職人です。ふとん屋一筋で生活している一プロの職人です。まだ若輩者ですが…
そう思った時、旦那様に「分かりました。今回もお作りさせていただきます」と返事をさせていたただきましたところ、恐持てのお顔が少しニッコリしました。しかもお宅から帰る際には態々外まで出てきていただき見送っていただきました。
た・だ・し、
私も作らせていただく限りはご注文以上の物を作らせていただきますよ。覚悟はして下さいね。
次回は完成品の画像と、お届けの際のエピソードをご報告させていただきます。
さぁ~てと、今日も頑張るどぉー
2010年5月14日金曜日
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